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けだものだもの

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2011年 06月 02日

風に立つライオン

ちょうど4年前の6月。
私の大切な友人がアフリカに向けて出発しました。
発展途上国の医療支援に向かう夢を持っていた彼女は、少なくとも3年は日本に帰ってこない条件で関空から飛び立ちました。

2年前の彼女の誕生日、おめでとうのメッセージを送ったら、ふいに返信がありました。
そこにはありがとうの言葉と、今いるところは『少し歩けばジャングル(笑)』という、平均寿命が30歳にも満たない国であること。そして今よりももっと医療設備の整っていないキャンプへ行く、そこは電気すらまともに通っていないようなところなので、これが最後のメッセージになるかもしれない、ということが書かれていました。
そして、最後には、こう記されていました。
『救えない命の現場で得たこと。“それでもここで共に生きる”ということ』

それから、彼女から連絡はありません。
今でも待っているのですが(笑
日本に帰ってきているのか、それともまだアフリカにいるのか。

今日はそんな彼女の誕生日。
この場を借りて。おめでとう。


ビクトリア湖の朝焼け100万羽のフラミンゴが
一斉に翔び発つ時 暗くなる空や
キリマンジャロの白い雪 草原の象のシルエット
何より僕の患者たちの瞳の美しさ

この偉大な自然の中で病と向かい合えば
神様についてヒトについて考えるものですね
やはり僕たちの国は残念だけれど何か
大切な処で道を間違えたようですね

診療所に集まる人々は病気だけれど
少なくとも心は僕より健康なのですよ
僕はやはり来てよかったと思っています
辛くないと言えば嘘になるけどしあわせです

あなたや日本を捨てた訳ではなく
僕は「現在」を生きることに思い上がりたくないのです

空を切り裂いて落下する滝のように
僕はよどみない生命を生きたい
キリマンジャロの白い雪 それを支える紺碧の空
僕は風に向かって立つライオンでありたい


『風に立つライオン』さだまさし
風に立つライオン_c0198421_2244146.jpg

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by tom_oki1108 | 2011-06-02 22:08 | 浜松市動物園


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